コーヒー豆知識


コーヒーとは?

 

コーヒーの木はアカネ科に属する常緑樹。北回帰線と南回帰線にはさまれた熱帯・亜熱帯地域で自生、もしくは栽培されています。

この地域は『コーヒーベルト』とも呼ばれます。

 

主なコーヒーの生産地は中米、南米、東アフリカ、西アフリカ、アジア、オセアニアなどで、南北回帰線内ではコーヒーは1年中どこかで栽培されています。


コーヒーの構造

 

コーヒーの果実の中でコーヒー豆となるのは“種子”の部分です。

通常は2個の半円形の種子が向き合って入っています。

その周りを銀皮(シルバースキン)という薄皮と、内果皮(パーチメント)という

かたい薄茶色の皮が覆っています。

 

果肉を覆っている外皮は熟すと緑色から赤色に変化し、さくらんぼに似ているので

コーヒーチェリーと呼ばれています。


コーヒーの木の成長

 

コーヒーの木は、通常は年1回花をつけます。

私たちがコーヒーとして飲むときの香りとは違い、ジャスミンのように甘く爽やかな香りです。真っ白で小さな花は重なり合うように咲いたり、時には密集して咲くこともあります。

 

生産地がいつ春を迎えるかによって変わりますが、満開の季節にコーヒー農園が真っ白に染まるとき、まるで粉雪に包まれたかのように美しい風景が広がります。

 

“コナコーヒー”で有名なハワイのコナ地区は、コーヒーの花のことを『コーヒースノー』と呼んでいます。雪が降らないハワイならではのロマンチックな呼び名です。


コーヒーの品種~アラビカ種~

 

コーヒー豆は、アラビカ種とカネフォラ種というふたつの品種に分けられます。

 

アラビカ種は栽培種の中で全体の約70%の生産量を占める、商業的に重要な品種です。ここから交配や突然変異によって様々な品種が生まれていきます。

主な特徴としては

① 高地栽培に適している

② 病害に弱い

③ 繊細な風味でストレートの飲用に好まれる

④ 比較的高価格帯での販売

などがあります。

アラビカ種はコーヒーの起源と言われています。


コーヒーの品種~カネフォラ種~

 

コーヒー豆は、アラビカ種とカネフォラ種というふたつの品種に分けられます。

 

カネフォラ種はロブスタ種とも呼ばれ、栽培種の約30%を占めています。

比較的標高の低い高温多湿な環境下でも生育できること、あまり手入れをしない粗放栽培にも耐えられることから、サビ病の影響で生産量が減少したアラビカ種の代わりに栽培が進められたという経緯があります。

主な特徴は

① 病気や害虫に強い

② 葉っぱが大きく実が多く付くので1本の木からの生産量が多い

③カフェイン含有量がアラビカ種より多い

 

短期間で大量生産できるので、インスタントコーヒーや缶コーヒーの普及になくてはならない存在となりました。


コーヒーの栽培条件

 

1.気温

コーヒーの木が育つためには平均気温が22℃程度の高地が望ましいと言われています。

 

気温が高いと早熟気味になり、収穫過多のおそれがあります。そうなると木の衰えも早くサビ病になりやすいというリスクも発生します。

また、気温が低すぎると木の生育が遅れてしまい、収穫量も低下します。

 

アラビカ種が自生するエチオピアのアビシニア高原は日陰が多く、平均気温は20℃~24℃。さすがはコーヒー発祥の地。花のような香り、フルーティな風味など、世界で珍重される高品質なコーヒーが生まれる夢のような場所です。


コーヒーの栽培条件

 

2.日照

コーヒーは直射日光が当たりすぎると葉の温度が上昇し、光合成が低下するため、直射日光が当たらないように山の東側の緩やかな斜面に植えられることが多いです。

それ以外の場所では、コーヒーの木よりも樹高の高い樹“シェードツリー”を日よけとして植えます。

 

シェードツリーとは?

日陰用の樹木のことです。 
コーヒーの木は直射日光に当たり続けると葉が日焼けしてしまいます。 
そのため、産地の農園ではバナナやマンゴー等の背の高い樹木をコーヒーの木と一緒に植えて、適度な日陰をつくっています。

 

シェードツリーと一緒に植えるとコーヒーの実と混在しないよう手摘みでの収穫になります。 

とても手間がかかる作業ですが、シェードツリーのおかげで農園には様々な樹木が茂り、昆虫や鳥も沢山生息していて自然環境に優しいです。 
また、シェードツリーの落ち葉は良質な肥料となり力強い土壌を作ってくれます。シェードツリーに実がなれば新たな収入源にもなります。


コーヒーの栽培条件

 

3.雨季と乾季

 

熱帯には雨季と乾季があります。乾季の終わりに降る雨は“ブロッサムシャワー”と呼ばれ、この雨の刺激によりコーヒーの木は一斉に白い花をつけます。農園には葉の緑色との美しいコントラストの景色が広がり、ジャスミンのような甘い香りに包まれます。

 

雨季に入る前触れとして降り注ぐ雨。時には大雨になりますが、コーヒー農園が真っ白に染まる恵みの雨です。それから約9ヶ月後、真っ赤に熟したコーヒーチェリーが収穫の時を待っています。


コーヒーの栽培条件

 

4.降雨

 

コーヒーの栽培には年間1800~2500mmの降水量が必要とされています。日本の年間降水量が1700mmくらいなので、日本よりも少し雨が多い環境で育っていると考えられます。

その中で必ず必要なのが、成長期に雨が多く収穫期に乾燥している環境(雨季と乾季)であることです。

干ばつなど気象変動が見られるとコーヒーの生産量にも大きく影響します。

毎年コーヒーの価格に変動があるのは、自然を相手にコーヒー豆が成長を挑んでいるからなのです。


コーヒーの栽培条件

 

5.土壌

 

コーヒー生産地の土質は肥沃で水はけが良く、酸性であることが重要なポイントであり“火山灰土壌”が良いとされています。窒素・カリウム・リンなどの有機質が豊富に含まれており、保湿性に優れつつ水はけが良いのでコーヒーの木は根っこから栄養を吸収してぐんぐん成長していきます。

さらに火山灰質の土壌は硫黄も多く含まれています。これはコーヒーの木が実を作るときのコーヒー豆の香りの元になります。様々な香りのコーヒーがあるのは生産地域が違うからなのです

 

ぜひコーヒーを飲むときには、そのコーヒーが生まれた場所を想いながら飲んでみてください☺


コーヒーの栽培条件

 

6.標高

 

 コーヒーの世界で標高は高品質の証です。

標高1000~2000mの高地が質の高いコーヒー豆の栽培に適しています。

 

標高が高い地域は日中は暖かく夜間は気温が下がって冷え込み、昼夜の寒暖差が大きくなります。この繰り返しによってコーヒーチェリーの実がギュッと締まり濃厚で風味豊かなコーヒー豆が育ちます。 

 

コーヒー大国グアテマラのコーヒー豆の等級は標高で決められます。高地での栽培が個性豊かな風味を育み、グアテマラコーヒーのブランドを守り続けているのです。


コーヒーの収穫時期と収穫方法

 

コーヒーは生産地により気象条件が異なるので、1年中どこかの国で生産されています。

収穫時期は北半球は10月~2月、南半球は5月~9月前後。コロンビアでは1年中どこかで収穫できます。

 

収穫方法は手摘みと機械摘みの2つです。

手摘みは完熟した赤いコーヒーの実だけをピッキングする収穫方法です。人件費と時間がかかりますが手間をかけた分、高品質のコーヒー豆を収穫することができます。

 

機械摘みは機械内部のプラスチック製の棒を振動させてコーヒーの実を落として収穫する方法です。初期投資がかかりますが、約100人分の作業効率とも言われており主に大農園で採用されています。


フードペアリングの世界 

 

コーヒー豆知識はお休みして、今週はコーヒー好きのためのフードペアリングのお話しです☺

 

いつものコーヒータイムをリッチな時間に変えるなら意識したいのが『フードペアリング』。

フードペアリングとは、フードとドリンク(コーヒー)お互いの魅力を輝かせる最高の組み合わせのことです。例えるなら、お互いを想い合う恋人同士のような関係です。

ポイントは“似る”か“似ない”かの2つ。同じような風味を合わせるのか、まったく違った味わいを掛け合わせるのかでフードペアリングの世界が変わります。

 

華やかな香りとすっきりした後味のアフリカのコーヒーにはいちごなど甘酸っぱいベリー系のタルトを、重厚感あふれるインドネシアのコーヒーにはチョコレートをふんだんに使ったケーキがぴったり。

たっぷりの生クリームとフルーツをあしらった定番のクリスマスケーキには、“似ない”の発想で優しく軽い口当たりのブラジル、グアテマラなどラテンアメリカ産のコーヒーがおすすめです。

今年のクリスマスは『フードペアリング』を意識したコーヒーとケーキで、少しグレードアップしたコーヒータイムにしませんか?(^^)